本記事では覚えると周りと差がつく必修編(フィルター・グループ化)のExcelショートカットをご紹介いたします。
必修編(フィルター・グループ化)
実務ではデータにフィルターをかけることは多々あると思います。あまり知られていませんが、一瞬でデータにフィルターをかけるショートカットが存在します。
また、行や列を非表示にする際にグループ化して非表示にすることも多いと思います。このグループ化もショートカットを覚えておくとすごく便利なので是非覚えておきましょう。
ということでフィルター・グループ化のショートカットを下記のとおり一覧にしました。
操作名 | ショートカットキー |
①フィルターを掛ける(解除する) | CTRL + SHIFT + L |
②プルダウンを選択 | ALT + ↓ |
③グループ化 | ALT + SHIFT + → |
④グループの解除 | ALT + SHIFT + ← |
⑤グループを折りたたむ | ALT A H |
⑥ウィンドウ枠の固定(解除) | ALT W F F |
※「+は同時押しの意」
解説・補足
【①フィルターを掛ける(解除する)、②プルダウンを選択】
フィルター掛けとは上記のような表があるときに、特定月(例えば4月~9月のデータ)のみを表示させたい場合に使う機能です。
フィルターを掛けたい範囲を選択した状態で、CTRL+SHIFT+Lを押すと、上記のように先頭行に▽マークが出てきます。この状態で▽マーク(プルダウン)を押すと下記のようなメニューが表示されます。
4月~9月のデータのみを表示させたい場合は4月~9月のみチェックボックスでチェックを入れればOKです。
↓
上記は文字(テキスト)でフィルターをかけましたが、文字以外にも値(5以上を表示など)でフィルタリングしたり、色(黄色のセルのみを表示など)でフィルタリングしたりもできます。膨大なデータの中から必要なデータのみを抽出する際に利用できる機能となっています。
この便利なフィルター機能は基本的には一度もマウスに持ち帰ることなく実行可能です。
フィルターのかけ方は範囲を選択した状態で「CTRL+SHIFT+L」を押す。そして▽マークを選ぶ方法は▽マークが表示されているセルの上で「ALT+↓」を押下してください。そうするとフィルターメニューが開かれるのがわかると思います。
そして上記のようにテキストでフィルターを掛ける場合は↓矢印をずっと押していき、チェックを入れたいもしくは外したいテキストの上で「SPACE」を押下してください。
そうすると、チェックが入ったり外れたりするのが分かると思います。
ひとつ注意としては「SPACE」キーを押す場合は必ず半角の入力モードにしておいてください。全角の状態だと「SPACE」キーを押しても反応しなくなります。
同様に数値でフィルターを掛ける場合もマウスなしでやってみましょう。
今回は売上Aが5以上のもののみを表示したいと思います。
まずは売上Aの▽マークの上で「ALT+↓」を押しメニューを表示させます。
そして↓を押下していき、数値フィルターという項目の上で→を押下します。
そうすると、更に隣にメニューの選択画面が広がりますので、↓を押下していき「指定の値以上」の上で「Enter」を押します。
そうすると下記のようにポップアップが表示されるので、入力欄に5と入力しEnterを押します。入力欄を移動したい場合は「Tab」を押して移動することができます。
無事下記のとおり売上Aの値が5以上のもののみが表示されました。
フィルター掛けは機能を知っていたとしても、マウス操作なしで実行できている人はほとんどいない印象です。よく実務で使うので、是非マウスなしで実行できるように指に覚えこませましょう。
【③グループ化、④グループの解除、⑤グループを折りたたむ】
行・列をグループ化すると、グループ化された行列だけを非表示にすることができます。具体的の上記のような状態です。上記はC列とD列をグループ化しています。グループ化されたCD列の上に「・」がついているのがわかると思います。これがグループ化されているという証です。この状態でE列の上にある折り畳みマーク「-」を押すとCD列が非表示となります。
そしてE列の上にある展開マーク「+」を押すと、CD列は再表示されます。
また、下記のようにCD列とG列がグループ化されているときは、左端の「1」というボタンを押すことでCD列G列をまとめて折りたたんだり、「2」というボタンを押してまとめて展開したりすることができます。
このようにグループ化で非表示にすると、表示非表示の切り替えが容易であったり、非表示状態のときでも非表示箇所に展開マーク「+」がついているので、どこの行や列が非表示になっているのかが分かりやすくなっており便利です。
そのため、基本的には非表示にしたい場面などではグループ化を使うようにしましょう。
グループ化のショートカットはグループ化をしたい行や列に属するセルを選択し「ALT+ SHIFT+→」でOKです。そうすると下記のようなポップアップが出てくるので行か列のどちらをグループ化するのか選びEnterを押します。
前述のようにCD列をグループ化したい場合は「C1、D1セル」を選んだ状態で「ALT+SHIFT+→」押し、ポップアップで列を選択してEnterです。このとき行を選択すると、1行目がグループ化されることになります。
グループの解除も同じで、解除したい行や列に属するセルを選択した状態で「ALT+ SHIFT+←」を押し、ポップアップで行列を選択すればOKです。CD列を解除したい場合は「C1、D1セル」を選んだ状態で、「ALT+SHIFT+←」を押し、ポップアップで列を選択しEnterです。
またグループの折りたたみに関してもショートカットがあります。
折りたたみをしたいグループに属するセルを選択した状態で「ALT A H」でOKです。
CD列を折りたたみたい場合は「C1セル」を選んだ状態で「ALT A H」です。このとき、D1セルを選ぶ必要はありません。C1を選んだ時点で、折りたたむグループが特定されるからです。
【⑥ウィンドウ枠の固定】
ウィンドウ枠の固定とは、データが大量に入力された表などで、表の見出しなどを固定することです。そうすることで下にスクロールしていっても表の見出しを常に確認することができます。
具体的には下記のような状態です。
上記の状態で下にスクロールしていくと、下記のとおり見出しが見切れてしまいます。
これをウィンド枠の固定をしておくと下記の通り、下にスクロールしていっても見出しを常に表示することができます。
ウィンドウ枠の固定のショートカットはウィンドウ枠の固定をしたい頂点を含むセルを選んだ状態で「ALT W F F」です。少し分かりにくいので解説いたします。
ウィンドウ枠の固定をしたい頂点とは、例えば下記のように赤枠と緑枠の部分を固定したい場合(スクロールしても常に表示させておきたい場合)、赤枠と緑枠の交わる★マークの位置が固定したい頂点となります。
そしてこの★マークを固定するにはセルの左上の角が★マークの位置となるセルを選ぶ必要があります。つまり下記の例であれば「B3」セルを選択する必要があります。
「B3」セルを選択した状態で、「ALT W F F」を押下すると★マークが固定されます。
ウィンドウ枠の固定の解除はどこのセルを選んだ状態でも良いので固定したときと同じショートカットキー「ALT W F F」と押せば解除することができます。
このウィンドウ枠の固定もよく使うショートカットなので是非覚えておきましょう